今回は、多くの呪術廻戦ファンを悩ませる「宿儺を処刑人の剣で倒せたのでは？」という疑問を徹底的に考察していきます。
作中では、最強の呪術師・五条悟ですら敗北してしまうほどのの圧倒的な力を持つ両面宿儺。
そんな宿儺に対抗しうる数少ない武器として、日車寛見の「処刑人の剣」は、読者に大きな衝撃を与えました。
「もしもあの時、処刑人の剣が使われていたら…？」
今回は、そんな「if」の展開も含めて、宿儺を撃破できたかもしれない5つの方法と、その実現可能性について深く掘り下げていきます。
1. 処刑人の剣が秘める絶対的な威力
1-1. 宿儺さえも殺せる唯一の武器？！処刑人の剣とは？
「処刑人の剣」は、日車寛見の領域展開「誅伏賜死」において、式神「ジャッジマン」が「死刑」の判決を下した際にのみ出現する特殊な武器です。
この剣は、斬られた者を例外なく死に至らしめるという恐るべき能力を秘めており、その威力は宿儺でさえも例外ではありません。
作中では、日車の死後、その剣は虎杖の手に渡りましたが日車が死亡？し消滅してしまいました。
1-2. 宿儺と日車の因縁：なぜ処刑人の剣は宿儺に有効なのか？
宿儺と日車の関係は、単なる敵対関係を超えた、深い因縁で結ばれています。
千年前の呪術師でありながら、呪いの王として恐れられた宿儺は、その圧倒的な力ゆえに、多くの者を死に追いやってきました。
一方、日車は、弁護士として、そして呪術師として、悪を裁き、命の重さに真摯に向き合ってきました。
宿儺と日車は、まさに「生と死」「罪と罰」という対極の存在と言えるでしょう。
そして、その対比を象徴するかのように、日車の「処刑人の剣」は、宿儺の不死性を打ち破る唯一の武器として、読者に強い印象を与えました。
2. 実現しなかった５つの撃破シナリオ
ここでは、作中で登場した、あるいはファンの間で考察されている「処刑人の剣」を用いた宿儺撃破の可能性について、具体的な５つの方法と、その実現可能性を検討していきます。
2-1. ラルゥのキューティーハニーで宿儺を行動不能＋処刑人の剣コンボ
まずは、ラルゥの術式「「心身掌握（ハートキャッチ）」による「こっちを向いて（キューティーハニー）」を利用した方法です。
ラルゥの生得術式は「心身掌握（ハートキャッチ）」というもので、この術式は仮想の手を使って対象を掴むことができます。
この仮想の手は破壊されても復元可能であり、対象への攻撃や拘束、緊急回避の手段として利用できます。
ただし、仮想の手が破壊されると、そのダメージの10％がラルゥ自身にフィードバックされます。
ラルゥの術式「心身掌握（ハートキャッチ）」の中には、「こっちを向いて（キューティーハニー）」という技があります。
この技は、相手の心を掴むことができ、ラルゥが一度掴んだ相手なら肉体だけでなく心も鷲掴みにすることができます。
「キューティーハニー」という技は、対象の意識を強制的にラルゥに向けさせる効果があり、宿儺（すくな）に対してもこの技を使用して一時的にその意識を奪うことに成功しました。
この隙を利用して、虎杖悠仁が宿儺に攻撃を仕掛けることができました。
もし、ラルゥが宿儺にキューティーハニーを命中させ、その間に処刑人の剣で攻撃を加えることができれば、宿儺を倒せる可能性は十分にあったと言えるでしょう。
2-2. 真希の超速度で一瞬の隙を突き、処刑人の剣でトドメ！
次に、天与呪縛により人間離れした身体能力を手に入れた禪院真希による奇襲攻撃です。
真希は、驚異的なスピードと卓越した剣技を駆使し、宿儺に肉薄できる数少ない人物の一人です。
もしも、真希が処刑人の剣を手にし、その超速度で宿儺の懐に飛び込み、心臓を一突きにすることができれば、宿儺を倒せる可能性はゼロではありません。
しかし、この作戦にも大きな壁が立ちはだかります。
実際に真希は宿儺に急襲をしかけ釈魂刀で一撃入れることに成功しています。
釈魂刀ではなく処刑人の剣であれば宿儺は死亡していたでしょう。
2-3. 憂憂のワープで背後を取って、処刑人の剣を深々と！
三つ目の方法は、瞬間移動能力を持つ憂憂を活用した作戦です。
憂憂は、自身や他者を指定した場所に瞬時に移動させることができます。
もしも、憂憂が日車と処刑人の剣を宿儺の背後に転移させ、不意を突いて攻撃を加えることができれば、宿儺に致命傷を与えることも不可能ではないでしょう。
しかし、この作戦は決して容易ではありません。
宿儺は、並外れた呪力感知能力を持つため、憂憂の転移を事前に察知する可能性があります。
2-4. 東堂の不義遊戯で翻弄！処刑人の剣を叩き込む！
四つ目の方法は、東堂葵の術式「不義遊戯」を応用した奇策です。
東堂は、手を叩くことで、自身や対象の位置を入れ替えることができます。
もしも、東堂が日車と宿儺の位置を入れ替え、日車が至近距離から処刑人の剣で攻撃を加えることができれば、宿儺といえども回避は難しいでしょう。
さらに東堂の不義遊戯はビブラスラップを装備すること不義遊戯改へと進化を遂げました。
不義遊戯改は宿儺を翻弄し虎杖と東堂は一方的に宿儺に攻撃を当て続けました。
この描写から処刑人の剣を宿儺に当てることは可能だと考えられます。
2-5. 乙骨の呪言で動きを封じ、処刑人の剣でトドメを刺す！
最後の方法は、乙骨憂太が狗巻からコピーした呪言を用いた戦法です。
もしも、乙骨が呪言によって宿儺の動きを封じ、その隙に日車が処刑人の剣で攻撃を加えることができれば、宿儺を討ち倒せる可能性は高まります。
真希、東堂と同様に乙骨の呪言は宿儺に有効であることが作中で描かれました。
もし乙骨の呪言＋処刑人の剣コンボが実行されていれば宿儺を倒せていたのではとほとんどの読者は考えたことでしょう。
3. なぜ実行できなかったのか？それぞれのシナリオの課題と実現の可能性
これまでの考察から、処刑人の剣を用いた作戦には宿儺撃破には大きな可能性を秘めていたことが分かりました。
では、なぜこれらの方法は実行に移されなかったのでしょうか。
ここでは、その理由を3つの観点から分析していきます。
3-1. キャラクターの役割と不在：東堂参戦なら結果は変わっていた？
まず、呪術廻戦における各キャラクターには、それぞれの役割や目的が存在します。
例えば、東堂は宿儺の切り札(カミノフーガ)に備えスタンバイしていました。
東堂が宿儺との戦いに最初から参加していれば、戦況は大きく変化していたかもしれません。
しかし、東堂の備えは仲間の絶体絶命のピンチを救うための重要な保険であり虎杖を大切に思う東堂はこちらを優先したのかもしれません。
3-2. 乙骨、ラルゥの術式が宿儺に効かない可能性
結果的に乙骨の呪言とラルゥのキューティーハニーは宿儺にも通用しました。
しかし宿儺に通用するかどうかは実行するまで分からないことです。
最初からミゲルとラルゥが高専に協力する体であったとしても不確定要素が多すぎて作戦のメインに組み込めるかは疑問が残ります。
3-3. 最終的には展開の都合が一番納得できる理由に
処刑人の剣コンボが実行されなかった理由について考察すると、最も納得できるのは展開の都合上といえるでしょう。
宿儺を倒す展開として、少年漫画の典型的なパターンから考えると、主人公の虎杖がオリジナルの攻撃で勝利する可能性が高いです。
主人公の成長や活躍を描くことで、読者の期待に応えるためです。
あるいは、伏黒や釘崎との3人の協力技で宿儺を倒す展開も考えられます。
チームワークや友情の力がテーマとなることが多い少年漫画では、主人公たちの連携プレーがクライマックスを盛り上げる要素として重要です。
途中参加の日車が、処刑人の剣で宿儺を倒すという展開は考えにくいです。
最終決戦においては、多くの術師の活躍を描く必要があるため、日車が参戦した時点で決着がつくとは予想されていません。
絶対に死ぬ剣として登場した処刑人の剣ですが、呪術廻戦に登場した時点でその役目を終えていた可能性があります。
物語の中で特定のアイテムや能力が登場し、その役割を果たすことで物語が進行することはよくあります。
処刑人の剣もその一例かもしれません。
これらの要素を考慮すると、処刑人の剣コンボが実行されなかった理由は展開上の都合であると結論付けるのが自然です。
読者としても、処刑人の剣であっさり宿儺が倒されるより主人公たちの成長や友情、チームワークの力が描かれた方が物語への感情移入が深まることはずです。
